株式会社ザイタック

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ストーマ装具とは

ストーマ装具とは

ストーマ装具とは、ストーマから排出された排泄物や分泌物をためる専用の装具のことです。
ストーマ装具は排泄物をためておくストーマ袋(パウチ)と、ストーマ袋をおなかに粘着させる面板から構成されています。

ストーマ装具のつくり ストーマ装具のつくり

ストーマ装具の種類

ストーマ装具には多くの製品がありますが、大きくワンピース装具とツーピース装具の2種類に分けられます。

ワンピース装具

ストーマ袋と面板が一体となっている商品です。
面板が軽く柔らかく、装着時のかさばりや違和感が少ないのが特徴です。

ワンピース装具
メリット
面板が軽く柔らかいため装着時に違和感を感じにくいです。
装着の手間が少ないです。
装具自体が薄いため衣服の上から目立ちにくいです。
面板から袋が外れることがありません。
デメリット
ストーマ袋だけの交換ができません。
面板をカットする際にストーマ袋も一緒に切りやすいです。

ツーピース装具

ストーマ袋と面板が別々に分かれている商品です。
先に面板を貼付してから、ストーマ袋をはめ合わせて使用します。

ツーピース装具
メリット
面板をつけたままストーマ袋のみ交換することができます。
目的に応じてストーマ袋の種類を変更できます。
装着する際にストーマの状態を直接観察できます。
デメリット
面板とストーマ袋が外れてしまう可能性があります。
ワンピース装具よりも厚みがあります。
面板とストーマ袋を組合せるため手先の器用さが必要です。

面板の種類

面板は、主に皮膚保護剤や粘着テープから構成されています。
ストーマ周辺は、排泄物や分泌液が皮膚に付着したり、ストーマ装具を長時間貼付したりするため皮膚障害が発生しやすいです。
そういった皮膚障害から皮膚を保護するために、ほとんどのストーマ装具で皮膚保護剤が使用されています。

〈皮膚保護剤の役割〉

粘着
皮膚に粘着し排泄物や分泌物を皮膚に触れさせないようにします。
吸水
排泄物の水分や汗を吸収します。
緩衝
排泄物が付着してアルカリ性に傾いた皮膚を弱酸性に戻します。
静菌
細菌の繁殖を抑えます。
保温
皮膚の温度を上昇させます。

面板のストーマ孔

面板にはストーマ孔という中央部に空いている穴があります。
ストーマ孔は、ストーマの大きさに合わせて自由にカットできる自由開孔(フリーカット)、あらかじめ決まったサイズにカットされている既製孔(プレカット)、指でストーマ孔のサイズが調整できる自在孔(モルダブル)の3種類に分けられます。

フリーカット

フリーカット

ストーマの大きさに合わせてハサミでカットします。
ストーマの縦径と横径の差が5mm以上の場合に推奨します。

プレカット

プレカット

あらかじめ決まったサイズで面板がカットされてます。
ストーマの縦径と横径の差が5mm以内の場合に推奨します。

モルダブル

モルダブル

カットせず指で伸ばして広げることができます。ホリスター・ダンサック・コンバテックの3社から販売されています。

面板の形状

面板には平面型(粘着面が平らな面板)と凸面型(粘着面が凸型の面板)の2種類の形状があります。
平面型は、ストーマの高さやストーマ周囲の皮膚の状況に問題がない場合に選択されます。
凸面型は、ストーマの高さが低く、ストーマ周囲の皮膚にシワやくぼみがある際に選択されます。
凸面型の面板は、装具によって高さや硬さが異なるため、ストーマの状況・皮膚の状況に合わせて適切な形状の面板を選択する必要があります。

平面型

平面型

ストーマに高さがあり、周囲にシワやくぼみがない場合に推奨します。

柔らかい凸面

柔らかい凸面

ストーマに高さが低い場合や周囲に軽めのシワやくぼみがある場合に推奨します。
固い凸面型より違和感が少なく肌に密着しやすいです。

固い凸面

固い凸面

ストーマに高さがない(おなかに埋もれている)場合や周囲に深いシワやくぼみがある場合に推奨します。

一般的な面板の形状は平面型と凸面型の2種類ですが、コロプラストより凹面型の面板を持つストーマ装具が販売されています。
凹面型装具は、ストーマ傍ヘルニアなどで周囲の皮膚がふくらんでいる場合に選択されます。

凹面型

凹面型

センシュラミオ コンケーブ
面板が立体的な星型に構造されており、ふくらんでいるおなかにもシワや隙間を作らずしっかり密着します。

ストーマ袋の種類

ストーマ袋は、主に排出口の形状・ストーマ袋の色・ガス抜きフィルターの有無の3つの違いでいくつかの種類に分かれます。

排出口の形状

ストーマから排出される排泄物は、消化器ストーマでは便、尿路ストーマでは尿です。
また、同じ消化器ストーマでも便の性状は人により異なります。
その違いに合わせて様々な種類のストーマ袋があり、便の性状や排出方法から選択することができます。

●消化器ストーマの場合

排出口の形状は閉鎖型、開放型、キャップ型の3種類があります。
このうち開放型には、マジックテープを折り返し開閉するタイプとクリップで開閉するタイプの2種類があります。

開放型(マジックテープ)

開放型(マジックテープ)

便を排出できるように排出口が解放されています。
マジックテープを折り返し開閉して使用します。

開放型(クリップ)

開放型(クリップ)

便を排出できるように排出口が解放されています。
クリップで開閉します。

閉鎖型

閉鎖型

排出口がなく便を破棄することができないため、便がたまり次第装具を交換します。

キャップ型

キャップ型

水様便を排出しやすいようキャップで開閉します。
便を揉みだせるようにキャップ部分は柔らかい構造になっているものが多いです。

●尿路ストーマの場合

排出口の形状は管状になっており、コックで開閉するタイプとキャップで開放するタイプの2種類があります。
尿路ストーマ用の装具には、レッグバッグ(外出時や就寝時などに使う外付けの蓄尿袋)を接続する際に使用する接続管が付属されています。

コック式

コック式

排出口の形状は管状になっています。キャップとコックの両方を使用して開閉します。

キャップ式

キャップ式

排出口の形状は管状になっています。
キャップのみで開閉します。

接続管

接続管

ストーマ装具とレッグバッグの接続の際に使用します。
メーカーや装具によって形状が異なります。

ストーマ袋の色

ストーマ袋の肌に付着する側については基本的に不透明・肌色ですが、外側に関しては透明・不透明・肌色などの色の種類があります。

透明

透明

肌色

肌色

基本的には、ストーマの状態を観察する為に中の様子が観察しやすい透明を選ぶことが多いです。

ストーマ装具の装着に慣れてきた上で、ストーマ袋内の様子を見たくないという方は、外側から中身が見えにくい肌色や不透明の装具を使用することもできます。

ガス抜きフィルターの有無

消化管ストーマ用のストーマ装具には、におい軽減やガス抜きをするためのガス抜きフィルターがついています。
(一部商品と尿路ストーマ用のストーマ装具にはついていません。)

ガス抜きフィルターの有無

ガス抜きフィルターは、フィルターの形状・防水機能の有無・消臭能力がメーカーによって異なります。例えば入浴する際にガス抜きフィルターの上にシールを貼る必要がある物とそうでない物があります。

入浴用シールが必要

入浴用シールが必要

入浴用シール不要

入浴用シール不要