株式会社ザイタック

〈ザイタックお客様サポートセンター〉

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安心できるまで

2023.03.20

ある平日の午後、事業所のドアガラスから中を覗いている小柄な高齢女性がおりました。

高い位置にあるガラスから中を確認するため、その方は精一杯の爪先立ちを繰り返していました。

ドアを開け、「どうかされましたか?」と声をかけますと、小さな声で、「ちょっと困っているのです。」

「お困りごとは何でしょうか。」

女性はもじもじしながら、「お腹のこれがうまくできなくて、、、」と下腹部を指さし、「病院に行ってきたばかりで、そこで貼ってもらったんですが、歩いていたら、漏れてきてしまったようなのです。」

女性は、ストーマパウチが少し外れてしまい、液が漏れてしまっていることに、かなり動揺しているようでした。慌てながらも、弊社の外看板にある「訪問看護」の文字を見て、頼めないかと迷われていたのです。

私たちは、ご利用者様のセルフケアに、少しでもかかわりを持ちます。

「どうぞ、中へお入りください。」

看護師が女性をトイレにお連れし、様子を確認させていただくと、ストーマの下が赤く、少し腫れており、実際そこから少し漏れているようでした。下着が少し濡れており、臭いも感じました。

ストーマパウチを交換し、事業所にあった下着に着替えていただきました。女性は何度も頭を下げて、感謝してくださいました。

「お困りごとがあれば、またいつでも寄ってください。まだ心配のようでしたら、主治医の先生にお話しいただければ、私たちがお宅へ訪問させていただくこともできます。」とお話しすると、女性は、「自宅は散らかっているので、またこちらに来てもいいですか?」と言われました。

訪問看護はご自宅で行うことが原則ですが、様々な事情で、自宅への訪問を避けたい方は少なくありません。そのような方たちにも対応ができるよう、地域で連携し、協力し合い、考え続けています。

その後女性は、4回ほど、当事業所にお越しになられ、ストーマパウチの貼り方と管理をご自分で練習され、できるようになりました。

「もう大丈夫そうです。ありがとうございました。」

安心されてお帰りになる際、何度も振り返りながら、頭を下げてくださった姿を思い出します。

私たちは、ご利用者様のセルフケアに、少しでもかかわりを持ちます。

『困った』に対応できる、いつでも連絡が取れる、といった“安心”をお届けできるように、日々研鑽を積んでおります。

PROFILE
森元陽子 さん

訪問看護認定看護師

株式会社モリモリ
みんなの訪問看護リハビリステーション 代表取締役 (設立2011)
<略歴>
訪問看護認定看護師資格取得(2010)
横浜医療センター附属横浜看護学校 非常勤講師
横浜市病院協会看護専門学校 非常勤講師
横浜市立大学看護学科 非常勤講師

『24時間対応、いつまでもそばにいます』
現在は、200名の職員とともに、地域の『困った』に対応できるよう、
育成と研鑽に励んでいます。